弁護士コラム

賃貸不動産の相続問題⑵

Q:貸しビルが相続財産の中にあって、遺産分割の協議により私が貸しビルを取得したときは、賃借人に対する賃貸人の修繕義務は、どうなるのですか。

A:相続開始後、遺産分割の協議が成立するまでは、法定相続人全員が貸しビルの共有者(賃貸人)として、修繕義務等を負うことになります。
もし、相続人の一人が修繕義務を履行して費用がかかったときは、他の相続人に対し、その共有持分割合に従って求償請求することができます。
遺産分割後は、貸しビルを取得した人が修繕義務を負うことになります。

弁護士田中宏幸