弁護士コラム

根抵当権設定契約書作成の注意点

Q:根抵当権設定契約書を作成するにあたり注意すべき点はどこですか。

A:根抵当権設定契約書では最低限次の内容を明確にしておくことが必要です。
1 対象となる不動産の特定(不動産登記簿謄本を見て特定します。)
2 根抵当権者と設定契約者
  設定契約者は目的物件の所有者であれば、債務者に限らず第三者(これを物上保証人といいます。)でもかまいません。
3 極度額
  根抵当権によって担保される金額の限度です。取引の規模、与信の範囲対象物件の担保価値を勘案して決定します。
4 被担保債権の範囲
  根抵当権を取得することによって、保全したい債権の範囲を記載します。安易に定型書式に頼ることなく、取引の実情に応じて債権の内容を定めることが必要です。債務者が法人なのか個人なのか定めます。屋号だけでは不十分ですので注意してください。
5 債権者
  以上の内容の契約書を作成した上で、事後のトラブルを防ぐために設定者にその控えを手渡しておくべきです。法律の専門家に作成してもらうことをお勧めします。

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田中宏幸法律事務所
弁護士 田中宏幸