弁護士コラム

祭祀承継者column

2014.08.01

Q:墓を守ってきた父が先日亡くなりました。今後墓を守っていくのは誰になるのでしょうか。仏壇や位牌は誰が引き継ぐことになりますか。

A:これらは法律上「祭祀財産」といいます。これらは相続財産ではありませんので、相続されません。祭祀承継者が祭祀財産を承継します。この祭祀承継者に誰がなるかですが、まずお父さん(被相続人)が生前あるいは遺言で指定した人です。次に、お父さんの指定がないときはその地方の慣習に従います。例えば、その地方では長男が祭祀承継者になるという慣習があれば、それに従うことになります。
最後に、指定もなく慣習も明らかでないときは、相続人間で話し合います。もし、話し合いができないときは、家庭裁判所の調停で相続人が話し合い、それでも合意できないときは、審判で決めてもらうことになります。

弁護士 田中宏幸

06-6630-3005