弁護士コラム

相続債務⑴column

2016.02.01

Q:先日、一人暮らしの父が亡くなりました。父所有名義の自宅マンションがありますが、住宅ローンも残っているようです。父には他に目ぼしい預貯金はありません。住宅ローンは私たち子供3人が負担することになるのでしょうか。私たち子供には住宅ローンの債務を払う余裕はありません。

A:住宅ローンの借入金は、相続人が法定相続分に従って、当然に分割されて相続することになります。相続人が子供3人でしたら、3人が各々3分の1の割合で、住宅ローン債務を相続することになります。

ただ、お父さんの自宅マンションも相続しますので、自宅マンションの時価と住宅ローンの債務の額とを比べて、後者の方が多いときは、相続放棄の手続をして、住宅ローンを免れることができます。この相続放棄の手続は相続開始(父の死亡)を知ったときから3か月以内ですので、注意してください。

 

弁護士 田中宏幸

06-6630-3005