弁護士コラム

特別受益⑸ ―債務支払いの肩代わり―column

2016.07.11

Q:被相続人が、相続人の一人が負担している借金を肩代わりして支払っていた場合は、特別受益になりませんか。

A:この場合、一般的には被相続人はその相続人に対して求償権を取得しますので、それだけでは特別受益にはなりません。この求償権は被相続人の遺産に含まれることになります。
ただし、被相続人がこの求償権を放棄した場合で、しかも、肩代わりした債務額が遺産の前渡しといえる程高額な場合は、特別受益に当たると考えてよいでしょう。

弁護士 田中宏幸

06-6630-3005