Q:相続人の中に、認知症などにより判断能力が十分でない母がいるのですが、遺産分割の協議はどうすれば良いですか。遺産分割を行うにあたって母を含めて協議して決めてよいでしょうか。
A:このような場合は、お母さんについて成年後見制度を利用する必要があるように思われます。
判断能力の程度に応じて、「後見」「保佐」「補助」の3つの類型があり、その制度により選任された成年後見人、保佐人、又は補助人が遺産分割の協議に参加することになります。
ただし、保佐人や補助人がお母さんに代わって遺産分割の調停や協議を行うためには、遺産分割の調停や協議をすることについての代理権を与える旨の審判を家庭裁判所から出してもらう必要があります。
弁護士 田中宏幸