弁護士コラム

遺産分割と特別代理人⑴column

2014.10.17
Q:先日夫がなくなり、相続人は妻である私と子供です。
このような場合、夫の遺産分割は私と子供(18歳)の二人で行ってよいでしょうか。

A:一般的には未成年者の法定代理人である親権者のあなたが、その子に代わって遺産分割手続に参加することになります。
ところが、本問のようにその親権者であるあなたも相続人である場合は、子とあなたは利益相反の関係(親権者が多く遺産を取得するという利益があると、その分、子の取得分が少なくなるという不利益になる関係のこと)にあります。
このような場合は、あなたはその子のために、家庭裁判所に対して、特別代理人(親権者に代わって未成年者を代理する人)の選任の申立をする必要があります。そして、その特別代理人とあなたとの間で遺産分割の協議を行うことになります。

弁護士 田中宏幸

06-6630-3005