弁護士コラム

相続人から廃除する方法column

2017.07.07

Q:私には3人の子供がいますが、一番下の二男が私に対して暴
力を振ったり、私の預金からお金を奪ったりして困っています。
この二男を相続人から外したいのですが、どうしたらよいです
か。

A:相続人から相続権を剥奪する制度として「廃除」があります。
廃除の方法として、あなたが生きている間は、家庭裁判所に対
し、廃除の審判の申立てを行います。
廃除が認められる理由としては、①被相続人への虐待、②被
相続人への重大な侮辱、③その相続人に著しい非行があったこ
とが定められていますが、このことを証明する証拠が必要です。
相続人資格を剥奪する制度ですから、誰が見ても「これはひど
い」というような事実が客観的に認められる証拠が不可欠とな
ります。
遺言でも廃除することを書いておくことはできますが、廃除
事由を証明できる証拠を用意した上で、遺言執行者に弁護士を
指定しておくことがお勧めです。
仮りに二男の廃除が認められた場合でも、二男に子供がいれ
ば、その子供が二男の相続権を代襲しますので(代襲相続人)、
この点は注意が必要です。

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