弁護士コラム

適切な損害額column

2015.01.09

Q 加害者の保険会社から損害額の計算書が送られてきました。

この金額が適切なのかよくわかりません。

どうすればよいでしょうか。

 

A 一般論ですが、保険会社が提示してくる損害額は、自賠責保険の基準ないし任意保険の基準で計算されてくることが大半です。

しかし、損害額を算定する基準には、これ以外にいわゆる裁判基準というものがあります。

この裁判基準は、自賠責保険の基準や任意保険の基準より高い基準になっていることが多いです。

特に、傷害慰謝料や後遺障害慰謝料においてその差が大きく出るケースをしばしば見かけます。

例えば、後遺障害の最下限の14級でみた場合でも、自賠責保険の基準では、後遺障害の慰謝料と逸失利益の合計で75万円が上限です。

これに対し、裁判基準では、14級の慰謝料だけでも110万円が基準ですので、その差の大きさがおわかりいただけるかと思います。

加害者の保険会社から損害額が提示されてきた場合には、是非とも交通事故に詳しい弁護士の法律相談を受けられることをお勧めします。

 

弁護士 田中宏幸

06-6630-3005