弁護士コラム

相続財産の範囲⑶-可分債権・当然分割論ーcolumn

2016.03.07

Q 預貯金と同じように、死亡と同時に分割されるものとして他にどういうものがありますか。

 

A 例えば、①人にお金を貸している貸付金債権、②商品等を売った際の売掛金債権、③保証人として支払ったときに発生する求償金債権、④他の人の債務を立替払したときの立替金債権、⑤貸家を貸していたときの未払家賃債権等があります。

 少し変わったものとして、被相続人の死亡前に、被相続人の意思に基づかないで相続人の一人が勝手に被相続人の預金口座から預金を取得したり、預金名義を自己名義にしていた場合には、被相続人は、その相続人に対して、不当利得返還請求権を有していたことになるので、この請求権も死亡と同時に分割して相続されることになります。

弁護士田中宏幸

06-6630-3005