弁護士コラム

遺言書の附言事項column

2018.01.22

Q:私は、70歳を過ぎましたので、遺言書を書いて私の財産を
どのように分配するかを決めておきたいのですが、それ以外の
ことも書き残しておきたいのですが、このようなことは書き残
せるのでしょうか。

A:遺言でできる行為を遺言事項といい、法律で定められていま
すが(例えば、遺産分割方法の指定、相続分の指定、遺言執行
者の指定、遺贈、認知等)これ以外にも法定効力をもつもので
はありませんが、附言事項として書き残しておくことはできま
す。
例えば、① 葬儀の内容、散骨の方法、献体の希望、法事のこと
② 残された遺族への感謝の気持ち、
③ 財産の分配の方法に工夫をしたときは、その理由を書いてお
くことができます。もし、生前贈与していたときは、その年月
と生前贈与の内容を書いておくとそれを反映させた財産の分配
内容に理解が得られやすくなるでしょう。
ただ、注意すべきことは、その内容が客観的事実に合致してい
ることが必要です。無用の紛争の種にならないようにすること
が大切です。

弁護士 田 中 宏 幸

06-6630-3005