Q:営業用の建物の場合の立退料を算定する際の「営業補償」と
はどういうものなのでしょうか。
A:営業補償とは、賃貸借契約の解約に伴って、店舗を移転する
ことが必要になりますが、店舗の移転により、営業の廃止、休
止等が必要な場合には、営業廃止に対する補償や営業休止期間
に伴う補償が必要になります。
また、店舗の移転に伴い、場所によっては固定客を失う可能
性のある場合が考えられます。その場合にはその損失を補償す
ることが考えられます。
これらの営業補償の金額については、必ずしも決まった計算
方法があるわけではありませんので、個別の事案に応じて決め
るしかありません。その際、借家人の過去何年分かの確定申告
書は不可欠な資料となるでしょう。
弁護士 田 中 宏 幸
借家契約の解約と「正当事由」-立退料④-column
2018.10.01